インプラント治療術後のメンテナンス
術前の注意点
体の状態
インプラントの治療は外科的手術を伴います。そのため、体の状態や持病については必ず担当の歯科医師に伝えてください。
主な持病
- 糖尿病
- 高血圧症
- 心臓疾患
- 脳疾患
持病の症状や、その時の状態により通院されている医科の主治医に手術の是非や相談・意見などを求めることがあります。
予めご了承ください。
服用されている薬
日頃から薬を服用されている場合は、事前に必ず歯科医師へお伝えください。持病の場合、なかなか服薬を控えるのが困難な場合もありますが、なかには手術前に服薬を控えてもらう場合もあります。可能な場合は通院担当の主治医にインプラント治療のむねを相談してみてください。
主な服用薬の例
- 動脈硬化の薬
- 向精神薬
- 経口避妊薬 など
- 糖尿病の薬
- 非ステロイド系抗炎症剤
前日の注意点
- 体調を整えたうえで治療をうけてください。(前日の睡眠は充分にとること)
- 手術前はお薬を服用していただくことがあります。(抗生物質・痛み止め)
- 髪の毛が長い場合は、まとめる等の対応をお願いします。
- 義歯・装飾品類は身につけないようお願いします。
術後の注意点
1止血
手術後当日は、出来る限りうがいをひかえてください。
※手術後にうがいを頻繁におこないますと治癒を悪くする原因となります。いつまでも血が止まらないばかりか痛みも続いてしまいます。
通常、手術をしてから1日程度は唾液に血が混ざります。出血が多いときはガーゼ(清潔なもの)、もしくは脱脂綿をまるめて傷口にあてて、20分程度噛んでもらうとほとんどの場合は出血がおさまります。しかし、それでもあきらかに出血がある場合には、我慢をせずにご連絡ください。(流れる程度の出血がある場合など。)
2痛み・薬
手術直後に鎮痛剤を飲んでいただきます。しかし、時間が経っても痛みが出る(ひかない)ようでしたら、追加で鎮痛剤を服用してください。(服用の仕方は担当の医師の指示に従っておこなってください。)
また、痛みがない場合でも処方された薬は、体に変調がない限り指示通りご服用ください。(湿疹・腹痛・下痢など)
3食事
刺激物は避けるようにしてください。
なお、食事は麻酔が切れてから反対側で軟らかいものを噛むようにしてとってください。
4腫れ、内出血班
内出血は数日で自然に消えていきますので特に心配されなくても大丈夫です。
しかし、顔の腫れや青アザが、人によっては出ることがあります。
腫れ : 2~3日目がピーク (2~3日間冷水で湿布してください。)
なお、極端に冷たい湿布(氷など)は、逆に治癒を悪くしてしまいますので避けるようにしてください。
5その他の注意事項
上記以外の注意点になります。
- お風呂は湯船につからず、シャワー(もしくは軽く流す程度)にしてください。
- 出来る限り飲酒・喫煙は控えてください。
- 過激な運動は避けてください。(手術をうけてから2~3日程度)
- 指や舌で処置した所をさわらないでください。
- 処方された含嗽剤の消毒は忘れないでください。(毎食後及び就寝前)
- 今まで使用されていた義歯は出来る限り使用しないようお願いします。
- 強い力を傷口にかけないでください。
術後のメンテナンス
インプラントをより長持ちさせるためには、しっかりとブラッシング指導を受けて、日々メンテナンスをおこなっていくことが大切です。
※インプラントは人工とはいえ天然の歯と同じようにメンテナンスが必要です。
また、術後は歯科医師の検診を定期的に受けることをおすすめしております。
アフターケアとインプラントの寿命
- インプラントはかみ合わせに負荷がかかってないか。そもそも、かみ合わせに問題がないかが大きなポイントになります。
- インプラントの寿命 : 95%以上の確率で10年から20年は維持できるとされています。(メンテナンスが良好な状態に限る)
- 定期的な通院(検診)や毎日のメンテナンス(ブラッシング)など、インプラントは日ごろの心がけで寿命が大きく変わります。
定期検診の重要性
インプラントを長持ちさせるには日々の努力(メンテナンス)が必要になります。
特に下記の努力が重要になります。
- インプラント周囲組織の炎症を防ぐこと。(日々のブラッシング)
- 歯石・歯垢などの汚れが付着してないか。(あったら取り除くこと)
- 上部構造(かぶせもの)の状態は問題ないか。(定期的な健診)
インプラントの手術が終わったとはいえ、そのままではインプラントは一生機能させることができません。
日頃からこまめにブラッシングをし、定期的にプロ(歯科医師)に相談・検診を受けてください。